ここまで来たノーマンの陶芸 マルチフェイス花瓶本焼き

昨年末、14面マルチフェイス花瓶の鋳込み型の制作から鋳込み、そして、最終の装飾仕上げとブログで騒いで来ましたが、今回はその完成作品を紹介します。

今回は三点を紹介しましょう。後2点の本焼きが上がって来ましたが、青磁の作品は細かなピンホールがあり再焼成に出してます。もう一点は、下絵付けの発色が弱く上絵付をしてます。それでは作品を見て下さい。

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小紋の染付。青海波(せいかいは、又はせいがいはとも呼ぶ)

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このマルチフェイスの花瓶、見る方向や設置でいろんな表情がある。

着物、浴衣や、テレビ番組の背景画としても良く見る”麻の葉”。

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青海波は半丸の組み合わせ、麻の葉は直線の組み合わせ。正直両方ともに時間と集中力を必要とする紋ですが、青海波の半丸の方が難しい。

染付初心者にとっては最高の練習課題でしょう。線の太さや濃さをそろえるのは熟練を要し、又、青海波のだみも濃さの調整が難しいです。

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春の訪れに合わせた桜。イッチン描きで色下絵具の作品。

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下絵具は色呉須。写真では発色が弱いですが、イッチン描きされた線が立体感を生み出しいい雰囲気の作品になってます。

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こちらは楓の絵付け。同じく、イッチン描きの色呉須での着色。

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花瓶の素地はほぼ完璧。問題の泥漿も濃さを修正していいものが沢山出来てます。これからは、染付の技術の向上、下絵具の発色、そして上絵付などを克服すれば、売れる商品になって行くでしょう。

スクールでは、大好評で、買いたいと言う人も多いです。

家内は染付の作品が良いと言ってますが、あなたはどの作品が好みでしょう?

当面は私の陶芸のメインの柱となるでしょう。

久々の手びねり カップの制作 ノーマン陶芸バカ日誌

京都の陶芸スクールで、最近はやっているものがあります。それは手びねりです。ここで陶芸を始めてやる人は手びねりの経験がない人も多いです。

職人さんが手びねりで、簡単な作品を作ると驚く人もいます。”電動轆轤ではなく、手回しの轆轤でこんなに綺麗に作品が出来るんだ”見たいな感じ。

この職人さん何をやっても上手で、手びねりも薄くてほとんど削りも要らない位の薄さで仕上げます。と言っても手びねりでも削りはやります。

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私が見ていても見事で、今週末は余った粘土で手びねりをやって見ました。

道具は本当に基本的なもので、轆轤、陶芸用針、木こて、なめし皮、切り糸、程度のもので十分です。

赤の信楽の粘土を使って紐作りを。職人さんのように薄く作ろうと思ったのですが、少し、厚くなりました。この程度の作品であれば、紐作りでも作れますが、玉造りでも10分程あれば作れるでしょう。

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左から、280g 70mm(径)100mm(高さ)、右、100g 40mm(径)70mm(高さ)厚みは4mm程

今はビニール袋で包んであります。部屋の暖房の為急速な乾燥を防ぎ、削りの為の硬さを調整するためです。削りは鉄カンナで削りましょう。陶芸教室では輪カンナで削りますが、これでは作品が柔らかい時に削る必要があります。

これが問題で柔らかい(力を加えれば変形する)状態では、変形させたり、高台の削りで底に穴を空けて失敗する原因になります。だから、作品を持つと重たい、そしてバランスの悪いものになります。

湿台(あれば)と鉄カンナで削れば、数ミリの厚さで削る事も可能です。手びねりであっても、バランスの良いものにしたいですね。この削りだけで各段上の作品となるでしょう。

ここでもう一つのヒントを:削りの後でハンドルを付けたりする場合は、本体と取っ手の硬さを合わせる事が絶対条件です。

削りが終わったら、霧吹きなどで乾燥が進まない様にしてビニール袋に入れます。

そして、取っ手を付ける時硬さをチェックして、硬いようであれば、タオルを水に浸し堅絞りにし、暫く包んでおけば柔らかくなります。

乾燥が進み過ぎて白くなっていれば、水分の吸収で割れる可能性がありますので、乾燥具合を良く見極めましょう。そこまで乾燥させたら取っ手を付けるのはあきらめた方がいいでしょう。

取っ手付けは、本体と取っての硬さを合わせる事が肝要です。硬さがあっていないと取っ手が外れたり、接合部にひびが入ったりします。

素焼きで接合部にひびが出たら、その部分を筆で濡らし、薄いどべを何度も塗って罅や隙間を埋めます。乾燥して修復が出来たら、素焼きをもう一度やります。これで多分修復出来るでしょう。出来なかったら諦めるしかありませんが、硬さを適切にコントロールすれば、そのような失敗はまずありません。

久々の手びねりは大変楽しかったです。コロナ禍の自粛の中、手びねりの練習をされたら如何ですか? 抹茶茶碗、ご飯茶碗、湯呑などいい作品がきっと出来ますよ。

マルチフェイス花瓶の染付 ノーマン陶芸バカ日誌

梅の花が散ってしまって、昨今は寒い日と暖かい日が続いてます。こう言うのを三寒四温と言うんですかね? いずれにしても春はもうすぐそこ。京都の陶芸も再来週からは春休み入ります。

先週は春休みの追い込みに入ってます。でも、磁器土で挽いた2枚のお皿に割れが入って少しがっくり。

9寸皿を挽いてるんですが、削っていくと高台の部分に渦巻状の割れが出て来ました。なんと2枚共にですよ。

轆轤師さんに見て貰ったら、”多分土の締めがあまかったんだろうね。磁器土は締めがあまいと良く割れるから”だって。でも、磁器土で以前も尺皿を作っているのに割れた事はほとんどなかったのに。プロの職人さんが言うから間違いはないでしょうね。

実は少し心当たりがあって。久々の磁器土だったんです。多分失敗するだろうと思っていたんです。だから、慣れる意味で、先に陶土で9寸皿を3枚も挽いてリハ―サル。こちらは上手く行って、3枚共に削り作業まで進んでいて問題はありませんでした。

やっぱり、磁器土は難しんだ。”心当たり”ですが、この磁器土、購入してから数か月経っていて、ビニールで被われていると言ってもやはり硬くなっている。特に表面が結構硬くなっていて、普段の硬さでも土殺しが難しいのに、芯出しが上手く行きません。

電動轆轤で土を円錐状に上げたり下げたりします。この作業の目的は二つあります。一つは土の芯を出すこと、そして、もう一つは粘土の硬さを一定にする事と土を締めることです。陶芸の本をみると、この作業で空気を抜くと言う事が書いてあったりしますが、空気は菊練りでやるものです。特に磁器土の場合は菊練りが出来ませんので土錬機のものをそのまま使います。

この硬い粘土を使って、取りあえず、何とか芯を出して作業を始めたんですが、粘土によじれがあって芯も出ていない状態です。それを何とか9寸皿に挽いたんですが、やはり、この土殺しでは土の締め方が緩かったのでしょう。このように磁器土は手抜きが最悪の結果となります。

このお皿は潰して、鋳込み用の泥漿に回しました。泥漿が水っぽいので、乾燥した粘土を投入して濃さを調整します。これは想定の範囲で、磁器土で尺皿ですから、70割の確率で失敗するだろうと思ってましたので、予測通り。想定内の結果です。でも、失敗するだろうと思っていても、失敗したら悔しい。来週もう一度挑戦。硬い粘土を濡らしたタオルで被い、ビニール袋に入れてますので、来週には柔らかくなっているでしょう。



マルチフェイス染付


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先週も同じ作品の染付を紹介したと思います。多分、今週末に還元焼成をやってくれているはずですので、月曜日には大量の作品が出来ていることでしょう。

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上の作品は窯元の絵付師さんの個人的な作で、”孔雀と牡丹”の絵付けです。全て、イッチン描。孔雀の細部までイッチンで描かれていて、それも、線に勢いがあり、線も要所要所で、太く書いたり細く描いたり。やっぱり、プロは違う。いつも描いている牡丹も単調な全面から見たものではなく、いろんな角度から、そして絵付けにストーリーがある。

これを見て、自分もあのマルチフェイスの花瓶に同じような絵付けは出来ないだろうかと思い、今週は染付でやって見ることにしました。

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手持ちの生の作品があればイッチンでしたが、生憎素焼きしかないので染付です。孔雀は二匹描いてあります。でもどうしても絵付けの面積が少なく2面に亘ることになります。孔雀が面の角になるとどうして違和感がありますが、これ以外はなんとかなったと思います。

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このところ、上絵付に凝ってましたので久々の染付です。でも、意外、自分で描く線が生き生きとして来てます。細い線を上絵付で描いてましたので、その努力の結果が下絵にも出て来たようです。こうなると、絵付けも楽しくなる。”継続は力なり。努力は嘘をつかない”。久々の染付楽しい一日でした。

この花瓶の絵付け。朝10時頃から、午後夕食の前に一応終了しました。家内にはいつもの姿でしょうが、自分自身でもようやるなと思いました。今日はくたくた。


14面マルチフェイス花瓶の絵付け ノーマン陶芸バカ日誌

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苦労して完成したマルチフェイス花瓶。泥漿が少し水っぽくてまだ上手く行ってませんが、すでに5~6個程の作品が出来上がってます。

窯元の社長さんにこの話をしたらいいヒントをくれましたよ。泥漿の水が多いのであれば、乾いた磁器土を入れたらいいとのことです。ここまでは、誰でも言えることですが、どの程度入れたらいいか分からないので、”どうしたら正確な分量になるでしょう?” と聞いたら以下のように解決策を教えてくれました。

”泥漿の水分量を測ったらいい””でもドロドロの水分をどうやって図るんですか?””泥漿のサンプルを取って図るんです。””????””泥漿の少量のサンプルを取り、重さを量る。そして、水分を飛ばして泥にする。そしてその重さの差が水分の量。これで、含水率が分かる”

なるほど。納得。後はそれをベースにして、泥漿の総重量から、その率で、粘土の重量が分かると言う訳。

これで解決です。水の量が分かれば後は応用で、水分量から逆算して、適切な粘土の量を計算して足りない粘土を足せばいいと言う事です。

この社長さん。京都伝統工芸大学で、釉薬の教鞭をとってられるとのことで、論理的な回答が返って来ました。



マルチフェイス花瓶の下絵付け


すでにイッチン描きの桜と椿の絵付け分は、下絵具で着色して本焼き待ちです。今日は、持ち帰った作品2点の下絵付けをやって見ます。

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今回は染付です。一つは小紋、もう一つは花の絵付けを色呉須でやります。

取り敢えず、天面と底は絵付けはしません。底は無釉になりますので、今回は無しと言う事で。

両方の作品ともに骨書きで下絵を描いてます。

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詳細は省略しますが、上の三角4面は青海波、そして四角の4面は、麻の葉を描き込みました。鉛筆描きの下絵付けから、ここまで完成させるのは二日かかりました。一日あたり数時間での話です。実に根気のいる作業です。麻の葉は真っ直ぐな線の組み合わせですが、青海波は半円ですので、こちらの方が難しい絵付けになります。

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こちらの作品の方は、四角の窓に違った季節の花を書いて見ました。椿、睡蓮、ダリア、菖蒲

こちらは骨書きが呉須、そしてだみは色呉須で。色呉須は薄めに塗ってます。下地が磁器ですのでほど良く発色すると思います。

上の空白の三角のスペースには、鶴、蝶、小鳥などを描いてます。

少し残念なのは、一部の面が少しへこんでいるところがありますので、取り敢えずテストにしたいと思います。

発色が弱ければ、上絵付で補色しようと思ってます。

尺皿への挑戦 でっかいお皿は難しい。ノーマン陶芸バカ日誌

昨日の赤絵付け皿は尺皿でした。皆さん、正確な尺の大きさをご存じですか? そして寸は?

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いまでも尺や寸の単位は陶芸では使われているんだよ。一寸=3.03㎝ 10寸=尺 そうです。正解!尺は30.3cmの大皿の事を言います。

上の写真は以前に作った磁器の大皿です。尺2のお皿で、尺と2寸皿です。約36cmのお皿ででっかいお皿です。縁には唐草をイッチンで仕上げて、青白磁で仕上げています。

そして、最近上絵付で唐草を着色して先週上絵付の焼成が出来上がって来ました。

青白磁独特の透明感のある青味を帯びた色で仕上がってます。かなり浅いお皿で、内側には花文様が彫り込んであります。でもこのお皿のサイズで作品の良さが伝わってこなかったのですが、唐草の上絵で縁が少し締りました。

てっさや、刺身の大盛にしたらさぞかし豪華になると思います。

ところでお皿の価値ですが、昔は一寸大きさが上がるとそのお皿の価格は倍になると言われてました。

通常は7寸位でしょうか、これが9寸、尺となると相当な値段がしたそうです。勿論、プロの轆轤師さんが挽いたものなんですがね。

何が言いたいかと言えば、お皿を挽くにはそれだけ技術力が必要と言う事です。



久々の9寸皿の制作


久々の大皿の制作です。上絵付をやっていたら、やはり大皿に挑戦したい。それも磁器で。

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こちらが信楽の白粘土で挽いた9寸皿。下の轆轤面が30cmですから、それから大きくはみ出しいるのが分かりますか?9寸のお皿を作ろうと思うと、乾燥で上下左右とも縮みます。横が17%、縦方向が15%縮むことを考慮して作陶設計図を作ります。

当然、トンボ、ヘラ、だんごも作りますが、トンボは横幅約34cm(直径)、へら、だんごは尺皿用に作ったものを流用します。

340mm x 40mm、でかい。これで本焼きが済むと尺に近い大きさに。

今日窯元の若い職人さんにアドバイスをもらったら、何と”尺皿は挽いたことがない”と言ってました。これ驚き桃の木山椒の木! 若い職人さんだって京都伝統工芸大学を出ているんですよ。毎日のように7寸皿を信楽の白で挽いているのに。ここで尺皿を挽くのは25年のベテラン轆轤師さんだけだって。しかもこの人は磁器が専門の職人さん。

尺皿を挽きたいと言ったら、そのベテランさんが”最近は尺皿は挽いてないしな”と意味不明の事を言ってました。

多分、まだ君には無理だよと言っているのかと思ってます。そこで、まずは陶土で9寸皿を挽いてそれでうまく行ったら、磁器土で挽くことにしました。

粘土で挽けても磁器土は難しさには雲泥の差があります。磁器土は土殺しでもなかなかいう事を聞いてくれません。

プロの職人さんは、個挽きはしません。一日に沢山の商品を挽きますので、一個づつ亀板で挽けませんので、山づくりと言って複数を1つの山から挽きます。

これが超難しい。

個挽きであれば、多くのYoutube動画などで見るように亀板に載せて、底を分厚く広げて見込みから縁を伸ばせば、一応作品は作れます。しかしこれだと、多くの無駄な土を使う事になります。

一方プロは、少し大きめの高台の下に、直径10cm、厚み1cm程の指溝用の土を残すだけです。

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(お皿の山挽きの例=無駄な土がほとんどない)(尺ではありません。7寸皿)

分かり難いですが、出来上がった作品を見ると、三段になってます。この形を電動轆轤で挽くのは半端じゃありません。

いずれにしても、今日は陶土で、三個この大皿を挽いて来ました。粘土は、各4kg程度でこの尺皿が挽けました。同じクラスの生徒さんは8kgで挽いたそうですので、その半分で挽けた事になります。多分その人は個挽きだと思います。

次は磁器土で挽く予定です。

磁器土の土殺しが出来たら問題なく作れると思います。果たして、土が言う事を聞いてくれるでしょうか。磁器土は失敗をしたら再生が出来ませんので、ハードルが非常に高い挑戦になります。

それだったら、以前作ったものと辻褄が合わないと思われるでしょうが、36cmの物は個挽きで亀板で挽いてますので、底を必要な広さに広げて後は、見込みから縁を立ち上げて行きます。この技法であれば、なんとか物に出来るでしょう。今回は山挽きへの挑戦です。


白磁鎬大皿 梅・牡丹 赤絵修正 ノーマン陶芸バカ日誌

以前に失敗した32cmの大皿。昨年の枚方工芸展に出展予定でしたが、見事に絵付けに失敗してしまいました。

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磁器製の尺皿に、手彫りでしのぎを削ったものです。これだけでも相当の手間暇掛けた作品です。幸いと言うか不幸にも、コロナ禍の影響で展示会は中止となり、いずれにしても出展できなかったし今年はチャンスかなと思います。

有田の赤絵にある牡丹と梅の絵付けで、下の牡丹の部分に沢山の葉っぱを描きました。失敗はその葉っぱの骨書きでした。沢山描かれた葉っぱと葉脈がは上絵付の呉須で描いたんですが、線が滲んだり・ずれたりして、最悪の結果。

当時は、上絵付を始めたばかりで、線黒とか言われても何の事かよく分からない暗中模索の状態でした。筆先で触るとずれるとか、滲むとか言う事は、ネットで調べたり、窯元の絵付師さんに聞いていたんですが、どうすれば、にじみやずれがなくなるのかが分からない。

これ以外にも、赤で描いた牡丹が焦げたようになったりして、これも失敗でした。

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話は変わりますが、今年も公園の早咲きの梅が今満開です。もう春はすぐそこ。

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なぜ、今梅の話を書いているかと言えば、大皿に描いた梅ですが何となく物足りない。枝葉にリアル感がありません。

今日は梅の花をゆっくり観察して写真を撮ってきました。

そして、大皿の牡丹の葉っぱをリューターと言う道具を使って全て、削り落としました。

プロクソン(PROXXON) ミニルーター 回転数が調節可能 MM100 No.28525
プロクソン(PROXXON) ミニルーター 回転数が調節可能 MM100 No.28525

上の写真が窯元で使っている業務用のリューター。リューターと言うのは、電動ドリルに穴を開けるビットの替わりに砥石のビットを付けます。電動ドリルと違って、その回転を自由に変えられるようになってます。

私のものは5000円程度の簡易型ですが、基本的には同じ機能で、ガラス、金属、陶磁器などの加工に使います。

これで、線黒に伏せてある和絵具と線を削り落としました。本焼きの石灰透明に傷が付きますが、こちらはどうせ塗り直しますので問題はないかなと考えてます。

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そして、描き直したのがこちら、京都の窯元で購入した線黒の呉須は使わず、有田の線黒絵具を使いました。こちらは、最近頻繁に使っているもので、にじみやずれが出ません。窯元のものは呉須で、素人には使い難い。

この線描きの後で、青みどりともよぎの絵具で和絵具を伏せ(盛り)ました。和絵具を伏せる時がポイントで、自作した毛の少ない筆にたっぷりの絵具を付け、線が無いところから絵具を盛り始めて横に広げて行きます。最終的に、線も絵具で被われます。このようにすると、描き黒の線に筆先が触れることはありません。

手づくりの筆は百均で売っている4本セットの筆です。オルファのナイフで根元ぎりぎりで毛を切り毛を4~5本程度にします。そして、瞬間接着剤をほんの少し根元に塗り、根元の毛を固めます。こうしないと毛が抜けます。これで、極細の線が問題なくえがけますよ。

今は和絵具の部分は白ですが、上絵付の焼成が終われば、それぞれの色に透明に発色します。

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焦げていた蕾の赤も削り落とし塗りなおしました。赤は洋絵具です。濃く塗り過ぎると焦げたようになります。今回は写真のように薄くグラデーションを付けて絵付けが出来ました。これだけでも、少し成長したかなと思ってます。

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梅の木も枝を増やしたり、足したり。そして、花ももう少し華やかになるように足し加えました。

そして、写真では見えないかも知れませんが、2羽のメジロを書き足しておきました。

少し心配する部分は、削った和絵具の描き直しが下地に上手く食いついてくれるかどうかですが、上手く行くように願うばかりです。

これだけ大きな作品になると、大量の窯元の上絵付がないと焼成は出来ませんので時間はかかると思いますが、出来上がりをはお楽しみに。

一輪挿し 削り仕上げ ノーマン陶芸バカ日誌

先日作陶した一輪挿しを室に入れて約一週間、少しまだ少し青いです(柔らかい)ですが、削りに入ります。

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あなたはどのようにして削りますか?

細くて小さい。だから削りが大変難しい。削りをしていつも失敗するのは削りがあまくて重たくバランスの悪い作品になります。

この問題は底や高台周りに土が残り過ぎの為の場合が多いですね

兎に角、内側は見えないし触って厚みを確認することも出来ませんね。

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それではどうしますか? 答えは、細い棒や物差しで、内側の深さを正確に量り、その寸法10㎜の高台部の高さを足し、ここまで削り落とします。

これには二つのメリットがありますね。➀底厚が決まり、厚すぎる可能性がなくなる。⓶底厚が決まる事で、削りの回数が少なくなる。

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削りの大事なポイントその②。それは花瓶の内外の形状を同じにすることです。即ち、厚みを同じくすると言う事です。

これを上手くやるのはやはり、最初のポイントが決め手です。高さを思いきり落としたら、高台の径を決めます。高台脇を落として、そきから、腰、胴と削り進めて行けば、数回の削りで仕上がります。

その時、湿台から作品を外して、形を確認 且つ、全体の重みとバランスも確認しながら削り進めて行きます。

削りと言う観点では、最も難しい作品ですが、要領さえ覚えれば楽しい作業になります。

手びねりでも電動轆轤でも基本は変わりません。いい作品を作って下さい。

最後に少し重たいなと言う作品があり底厚が妥当な厚みであれば、鎬や面取りを入れたら如何でしょう。こんかいの作品の内、余り気に入らない作品2点を面取りしてます。これも新たな雰囲気を持ったいい作品が出来上がります。

マルチファイス花瓶の仕上げ プロとアマチュアの違いは? ノーマン陶芸バカ日誌

最近の作品作りの柱はやはり下の花瓶の鋳込みです。鋳込みの時間は約30分、排泥の後、逆さまで30分。排泥して乾燥約一時間。

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ちょっと時間が掛り過ぎとは思いませんか?これだと、一日で3点位しか作れない。時間が掛る理由は、作った泥漿の水分が、少し多かった事と作品の大きさと構造にあります。

その為、鋳込まれた作品の壁厚が少し薄い。鋳込みの時間も乾燥の時間も掛ける必要があります。

もう一つの課題は、天板がその自重で少し落ち込み、又、時には、天板と石膏の水平な壁の為、泥漿に空気があるとそれが泡となり、天板に気泡が出来ます。

気泡の問題は、泥漿を流し込むときに轆轤に載せた鋳込み型を回転させながら作業をすれば、ほぼこれは解決。

と言うような事情を抱えながらも、作品がすでに6個ほど出来上がってます。

これからが本当の作業が始まります。



削り仕上げ


鋳込まれた作品は削りの作業が必要です。写真を見るとこれで十分かと思いますが、分割面にははみ出た泥漿の痕があります。


口の部分も完全に丸く仕上がっている訳ではありませんので、この部分も仕上げます。

この作品の泥漿は磁器土ですから、削りの作業は真っ白に乾燥しても出来ます。磁器土の場合は真っ白に乾燥した方が削りは上手く出来ます。

角の仕上げは、手に持ち、超硬カンナなどで削ります。

口は、轆轤と湿台で削ります。どんなに上手く型を作っても微妙にずれや曲がりなどがあります。ですから、丸い湿台の内側を使い、湿台にタオルを掛けて作品を載せます。二つの要素があって、花瓶の天面が水平になっている事。そして、中心の芯が出ている事。

想像してもその難しさは分かりますよね。

まずは湿台に水平に載せます。その次が轆轤を叩いて口の芯を出します。簡単そうですが、難しい作業ですよ。

これさえできれば、超硬カンナで丸く、そして継ぎ目の余分な土を削って行きます。

一度要領を覚えれば、それ程難しい作業ではありません。

家に2個の作品を持ち帰り装飾をしようとすると、沢山の傷がある事に気付きました。”なんじゃこら?”

角は面を超硬カンナで仕上げたんですが、綺麗な仕事が出来ていない。むしろいろんなところに削り傷をつけてしまったようです。

これが素人仕上げ。絵を描いても、こんな作業をしても、プロの仕事は違います。プロが手を入れればだんだんと良くなって行きます。ところが、素人がやるとだんだんと悪くなって行きます。例えば、この作品の角をもっとシャープにしようと削って行くと削り過ぎたりして。一度削り過ぎたものは元には戻せませんし、傷をつけると、これも元に戻すのは大変なことで、不可能と言って良いでしょう。

兎に角、職人さんは丁寧な仕事と作業内容に合った道具を使います。私の場合の一番の問題は加齢による老眼。要するにブラインドの状態で作業をしているのですから、上手く行く訳はありませんよね。



花瓶の装飾


次は装飾に入ります。この段階で素焼きをしてもいいのですが、イッチン描きは生の状態でやります。

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14面全てに細かな絵付けをやるのは考えるだけでも頭が痛い。側面の4面の四角をメインの窓絵のキャンバスに使います。今のところ下絵付けを染付で仕上げるか色絵にするか、それとも、上絵付をやるかは決めてません。一つの作品で春夏秋冬の代表的な花を描くのもいいかもと思ったんですが、今回は、春と秋の絵付けをします。いずれの絵付けもイッチン描きで仕上げたい。

そうなるとイッチン描きは生の方がいい。と言うことで、上の作品は桜を描いて見ました。

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そしてこちらは秋の代表的な紅葉を描いて見ました。

部分部分に黒いところがありますが、これは念紙墨と言って、昔は瓢箪を焼いて墨を作って使っていたそうです。

沢山の同じ作品を作る時、美濃紙のような強い和紙に絵柄を瓢箪墨で書いて、これを椿の葉で擦れば、絵柄が素焼きなどに転写されます。絵付け師は、転写された絵を元に絵付けをやって行きます。一枚の念紙で、20~30作品位使えます。墨が薄くなれば、筆で加筆すれば、又使えるそうで、先人の知恵ですね。

現代では瓢箪墨は使われなくなっていて、昔、昔、おじいさんが金属製のカイロに炭をいれて使っていた炭、すなわちカイロ灰を掏って使います。現代のカイロは鉄分などの不純物が多く含有されており使えません。

今回は下絵を描くのに使ってます。この墨は、墨汁のように油分、膠等を含みませんので最適です。

カイロ墨は素焼きで燃えてしまいますので、残る部分はイッチン描きの線だけになります。この段階で、染付、下色絵、上絵にするのかを決めれば良いので、今回はこれで素焼きに回します。

他の作品は、どうするか決めてません。何も絵付けなしで、青磁、青白磁、石灰透明、飴釉などで仕上げてもいい作品になると思います。

鋳型が出来てますので、いつでもいくらでも作れますので、小紋などでの仕上げもやって見てもいいかな。。この幾何学的な作品には、麻の葉なども良く似合うでしょう。

プロのような絵付けが出来たら、気に入って貰える作品になると思います。問題は根気でしょうか?もちろん技量があってのことですが。。

たたら作り作品本焼き The End 六角皿 ノーマン陶芸バカ日誌

小出しにしているようで大変申し訳ありませんが、最後の本焼きの紹介をします。と言っても、先週、還元焼成の本焼きが出来上がってましたので、又、来週も紹介しますけどね。

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こちらは、期待の星。六角皿です。対角線長は150mm、釉薬は飴釉です。

飴釉は黒天目と同じような釉薬の配合をします。大きく違うのは弁柄の量で、弁柄の量で、青白磁、青磁、飴、天目と色目が変わって行きます。

今までに飴釉と黒天目釉は自分で配合して作ったものですが、飴釉は安定した釉薬なんですが、黒天目は不安定で、縮れなどが良く出ます。

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そんな事情があり、最も安定した釉薬の飴釉を選びました。期待通りの色味が出ました。

この作品もたたら作り、粘土は信楽の赤。少し、六角の辺が内側に曲がっている部分がありますが、これも愛嬌。いい仕上がりになりました。


なぜ曲がったのだろう? たたらの問題はこの曲がりですね。そして、その曲がりの原因は作った後の乾燥にあると思います。

多分乾燥が少し早くて、乾燥に斑があったのではないかと思います。

乾燥して行くと、全体が縮んで行きます。乾燥は全体が一定に進んで行く訳ではありませんので、水を多く含んでいる部分などは乾燥が遅くなりますので、この部分にストレスがかかります。

それを考慮して発泡スチロールの箱に入れて徐々に乾燥させたはずだったのに、もしかしたら、作陶が終わって初期の段階で、室内に放置していたためかも知れません。

でも、どべで接合した部分の剥離や割れも発生してませんので、これで一応合格。

次は、側面外側にワンポイントの上絵付をしたいと思います。

次回は14面マルチファイス花瓶の装飾。そして来週は、沢山の一輪挿しの削りに入ります。

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上のような花瓶(一輪挿しのつもり)を14本も作りました。久々の轆轤で実に楽しい。気持ちの赴くまま作っていくと次から次へとアイディアが涌いて来て、気付いたらなんと14本になってました。

同じ作品を沢山作るのは苦手ですが、このような作品ん作りは得意中の得意です。

来週、削りに丁度良い硬さになります。この様な小物の花瓶は削りが大変ですが、この削りで作品の出来が決まりますので、気合を入れて削りたいと思います。

たたら作り お皿本焼き ノーマン陶芸バカ日誌

今日も本焼きの紹介をします。たたら作りの中皿7枚と豆皿です。

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左がブロンズ釉、右が檸檬釉のお皿です。見ていただいた通りのお皿で、たたら作り。百均のプラスチックのボールで半丸の石膏型を取り、これに5mmにスライスしたたたらを押し付けて成型したものです。

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ブロンズのお皿には付け高台。付け高台は、石膏型に載せ成型した後、轆轤に載せ中心を出します。そして、高台を付けたい部分に竹串などで丸い線を引き、新鮮な土で紐を作り高台を作ります。

成型をした後すぐに高台を付けますので、水だけで接着することが出来ます。

轆轤で削り出すことも出来ますが、やり方さえ覚えれば写真のように質の良い高台が出来ます。

ブロンズ釉は写真のようにほとんど光沢のないマットな仕上がりになります。この釉薬の難点は、手油などが付き易く、主婦の方には少し使いずらい釉薬です。



豆皿


こちらは7cmの豆皿です。釉薬はブロンズ釉と伊羅保で仕上げました。

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裏には三本の脚を付けてますので安定してます。小さなお皿で、日常使いのお皿として便利です。

こちらも適当な容器を石膏型取りして、たたら粘土で成型。たたら粘土は、円柱状の棒にして、これをたたら板と切り糸で成型します。

足は三本ですから、こちらもフレッシュな粘土で指先で型を作り、貼り付けます。脚の高さや形は少し乾燥した段階で調整すれば綺麗な形で仕上がります。



ここにテキストを入力します


こちらも10cm程の小皿。全て檸檬釉で仕上げました。

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高台は一枚のみ、それ以外は高台なしです。縁は写真のように切れ込みを入れて花びらまがいの様にして見ました。そして内側には、印花やレースで文様などを付けて見ました。

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和菓子などを載せ、お客様の接待などに使うのも良いかもと思ってます。

以上の本焼きが、年末年始の休暇中に作ったもので制作完了となりました。

木の葉皿 本焼き ノーマン陶芸バカ日誌

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先日ブログで紹介した木の葉皿の本焼きが完成しました。粘土は信楽の白と赤。釉薬は全て織部。焼成は酸化でも還元でも可能ですが酸化の方が明るい色に仕上がると言う事で、酸化焼成をしました。

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こちらがその一部で、緑の葉っぱに白い点々が出てます。施釉は、白マットの釉薬を加熱して水分を飛ばし、それを油性の撥水剤で溶いたものを筆で飛ばし、白の点々を表現しました。

それに、織部の釉薬を二重掛けすると、撥水効果で白の点々の部分の織部がはじかれて、写真のような文様が出来ます。自然な葉っぱにように見えていい出来です。

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こちらはどうだろう。前の物は信楽の白。こちらは信楽の赤粘土の作品です。全体が少し茶色になりました。

やはり、この技法では白粘土の方が合うようです。織部は透明系の釉薬ですので、素地の赤と織部の色が混じって、茶色くなります。白マットの部分がもう少し真っ白になったら、もう少しイメージの違う作品になったでしょう。

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白マットが混じった撥水剤を掛ける時に撥水剤を良く攪拌しなかったため、白マット釉が下に沈殿し、白の成分が少なかったのが原因でしょう。手を抜くとやはり、その結果が出てしまいます。

同じ以前のブログで、水溶性の撥水剤(釉薬混入タイプ)を紹介しましたが、今回はその撥水剤は使ってません。

撥水の原理からして、撥水剤を混入させた釉薬で間違いなく二重掛けの効果は出ると思います。

今回の木の葉皿では一応目的を達しました。

このたたらを使った技法では、粘土さえあれば、自宅にある道具で簡単に作れますので、緊急事態延長がされた今の時期ピッタリな作品作りになります。是非、トライしてください。

上絵付 本焼き 三段お重、15cm平皿 ノーマン陶芸バカ日誌

京都の窯元もコロナ禍の影響で大きく変わって来たようです。その影響で、私たちの陶芸も停滞気味で困ったもんです。ます、私がメインにやって来た還元焼成の作品が焼成して貰えず。いつも、待ちぼうけ。それだけではなく、素焼きさえも出来上がってこない。

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その原因は、コロナ禍の影響でこの窯元の清水焼の問屋ルートからの商売がほぼストップ。もう一つの大きな柱の陶芸体験が、Go-toが始まった時は大盛況だったのが停止になるとぱたりと止まったそうです。

この様な状況への対応策として、問屋ルートから、インターネットの直販に販売方針を切り替えたため、商品が酸化焼成へ変わりました。酸化焼成=釉薬の売りと言う事になり、どちらかと言えば、比較的手間暇かからない、どちらかと言えば、若い顧客へのシフトです。

影響は、還元焼成だけに収まらず、上絵付も出来ない状況になって来ました。

上の写真は、上絵付窯のタイマーです。こうなるといつまでも待てない。と言う事で、小型の電気炉を借りて、上絵付の焼成をやりました。実はこの方が窯元にやって貰うより安くつくんです。

生徒向けに貸窯もやっていて、一番小さな窯であれば、上絵付で1000円。今回は、三段のお重、平皿2枚、四角の蓋を貸窯で焼きました。



上絵付作品


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上の写真の3点が本日持ち帰ったもの。貸窯で焼いたものです。

絵具は耐酸性の絵具(無鉛)のものを使いましたので、780度で焼成しました。最後のねらしが15分。

こんな小さな窯でもマイコン制御ですので、パターンは設定されており、上絵付の機能を選択して、焼成温度や最後のねらしの時間を設定するだけで、約6時間で焼き上がります。

ご承知のように、上絵付は最近集中的に取り組んできたもので、いろんな段階の作品があり、絵具も、洋絵具、和絵具、耐酸性、無鉛、有鉛などと色々です。まだトライアルの段階で、正直絵付けはまだエントリーのレベルで下手です。

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こちらは、下色呉須で仕上げていたものをあえて上絵付して見ました。という事は、下絵と上絵が混じってしまってますので、華やかな作品ですが、一つ一つの絵付けを見ると反省点ばかりです。

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こちらは、下から二段目までの絵付けで、大きくは、牡丹が2段に描かれています。

家内に言わせれば、”和風じゃないね”との事。和風なんですけどね。色絵の絵付けで、今までの染付とは全く違った印象です。この作品で、上絵具の特徴がはぼ見えました。洋絵具は、描いた時のまんまの結果です。(色合いがと言う意味です。)



平皿の上絵付


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この15cmの白磁の平皿の絵付け。絵具は耐酸性の絵具で、粉末絵具でかなり以前に購入したもので、今持っている有田と瀬戸の絵具よりも質は落ちるものですが、この絵具でも、これ位は描けるんですね。

この作品は何度も描き直した覚えがありますが、今見ても上手く描けてない。せめて、右のつぼみ位描けたらいいのにと思います。

これであれば、ほぼ水彩画的に描けますので後は、絵画のレベルを高めるだけですね。これは簡単には行きませんが、モチーフを忠実に再現して行けば大丈夫と思います。

繰り返しですが、洋絵具の発色は非常に強いですね。

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こちらも牡丹の絵付けです。絵付けのレベルは少し進化していて、まず混色をしてます。葉っぱの部分を見て頂くと、緑と黄色が葉っぱに使われてますね。この前の作品を見ると葉っぱは同じ絵具で描かれてます。これだと、大人の塗り絵見たいな仕上がりになりますので、グラデーションを付けたり、違い色を使って流して混色などをやってます。

もう一つのエクスペアぺメントは、点描です。面相筆で、点描をして見ました。これ位の出来であれば、イッチンなどを使わずに十分点描が出来る事が分かりました。少し濃いめの絵具で点々を打つことで、こんな少し変わって表現も出来ます。

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こちらの蓋の絵付けですが、写真撮影を忘れましたが、これもこの写真と余り変わらず綺麗に仕上がってました。そして、今日マット金で金彩を施して来ました。

上絵付で出来の良いものは金彩をして、保管してあります。

10個ほど出来たら、まとめて貸窯で焼成をする予定です。

今日絵付け師さんと話をしていたら、上絵具の上に金彩をしなければ、別々に焼成をしなくてもいいそうです。

上絵具と金彩をして、通常の上絵付温度の750~800度などで焼成すると、金が上絵具に混じって消えてしまいます。ですから、一度上絵具を焼成して焼き付けて、その後、金彩をしてもう一度650度位でで焼成をします。これであれば、焼成費用が2倍かかります。コスト的にも手間も倍になると言う事です。

金彩と上絵絵具を重ねない事でこの問題は解決します。やり方は正直分かりません。明日絵付け師さんにやり方を聞いて見ます。

上絵付も着実に進化を続けています。金彩の焼き付けも上手く行くと思うし、絵付けも更に質がアップする自信があります。

お楽しみに。


九谷の絵付け、蓋物の絵付け ノーマン陶芸バカ日誌

下の湯呑は九谷焼きです。いつもの九谷のけばしさはありません。

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磁器で、内側は真っ白。そして、縁を少しへこませんてハートぽく。

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外は黒バックに、緑の点々が全面に打たれてます。綺麗な点描で、緑の上絵をイッチンで点描したもののようです。そして、縁と唐草は金彩。

湯呑の腰は、赤の轆轤線、そして、その赤を上下に金彩の轆轤線が。

急須のセットで、こんな金彩をあしらったものを新品で買ったらさぞかし高い事だろう。これは、バザールで家内が、数百円で買って来ました。いくら断捨離の流れとは言え勿体ない。これだけの金を使ってますから、それだけを考えても相当高価なものだと思います。

でも、流石に九谷焼き。窯元の印にも”九谷良山”と金彩。やっぱり派手だ! 後で調べたら、九谷の良山堂と言うところの商品で、ヤフーオークションでほぼ同じものが1万7千円で出展されてました。良山堂は小松の窯元で、陶芸教室や体験などもやっている窯元の様です。どこも考える事が同じですね。



九谷焼、小物上絵付


どこかのお金持ちが寄付したんでしょうね。でも、これだけ派手なものは正月などの特別な日にしか使えないのではと思います。欧米では喜ばれるかも知れませんが。私は日常使いの陶磁器は控えめな下絵付けが良いなと思います。九谷は、食器よりも、装飾品と表現した方がいいかも?

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こちらも九谷焼。ミカンサイズの爪楊枝入れ。私好みの絵柄で、梅と菊を、下絵付けの呉須と上絵で、赤、緑、白で花弁をそして花弁としべが金彩の仕上げです。そして本体は、鋳込み。

それにしても、この絵付けの繊細な事。いつの日かはこれ位描けるようになりたいものです。



蓋物上絵付 紅葉


下の写真のような角の蓋物に上絵付をして見ました。

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少し作風を変えて見ました。いつもだったら、器の全面に描き込むのですが、絵付師さんからも、”トミさんは描き込みますね”と言われます。

今までは、どちらかと言えば練習でしたので、描く練習をするのでいっぱいでしたが、そろそろ、作品に合わせた絵付けが必要ではないかと思い始めてます。

最初は蓋全体に楓を枝垂れ風に描いて見たんですが、何か変で気に入らない。そこで思い切って絵具をふき取りました。上絵のの良さはこれです。気に入らなければ、膠液で拭き取れば、白いキャンバスが甦ります。

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下地は磁器の青白磁釉での仕上げ。真っ白ではありませんが、軽く青味を帯びてます。

下地の色は大事な要素ので、和絵具は透明ですので、下地の色が影響します。

器の外ですので、有鉛の絵具を使っても問題はないのですが、耐酸性の洋絵具を使って絵付けをすることにしました。

絵具は赤、黄色、緑の三色。グラデーションはこの絵具の混色で表現して見ました。例えば、赤の葉であれば、少し黄色を混色してオレンジに、そして、ぼかしの部分に黄色を薄く流したり、緑の葉は、緑、赤、黄で葉っぱを表現して見ました。洋絵具ですので、薄く塗っても十分発色してくれますので、多分上手く行くと思ってます。

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以前に有田の柿右衛門窯を訪問した時に、”柿右衛門の絵付けは空白を大事にする”とパンフレットに書いてあったのを覚えてます。絵画もそうですが、空白は大事。

ましてや、陶芸はその作品の形、釉薬などなど、その作品をアピールするポイントは沢山ありますので、自分の表現したいものが何かを考えた絵付けが必要ではないかと思うようになって来ました。

問題なく発色してくれたら、軽く金彩を葉脈などに入れたら、高級感が一段と増すと思います。この作品でこれをやるかどうかは、出来栄えで判断したいと思います。

絵付けも少しずつ進化して来ました。


年末・年始の作品の施釉 職人の施釉の技術 ノーマン陶芸バカ日誌

正月はいつだった? もう一月も最終週に入ってしまった。

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不思議な事に電動轆轤を一回も回してません。

もっぱら、今は鋳込み。年末に出来上がった、扇型と14面マルチフェイスの花瓶の鋳込みです。

その前に泥漿が減って来て、新たな泥漿作り。何度かブログに書いてますが、失敗した磁器土の土練りが難しい為に、バケツを用意していて失敗した土を溜めてます。

この土を使うのはそう鋳込みです。その為の泥漿にします。

本来であれば、新しい磁器土から作るんですが、失敗した土や、磁器土の削りカスを使います。


作り方は別の機会にして、出来上がった泥漿で、扇型皿と14面マルチ花瓶の鋳込みを同時にやってます。

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鋳込みと言うのは、型に泥漿を流し込んで、20~45分ほど待ちます。それから、排泥と言って余った泥を流し出し、下向きに又、数十分ほど待ち、今度は上向きにして乾燥させます。

この待ち時間に何もしないのは勿体ないので、施釉をしたり、轆轤を回したりします。百均で買ったクッキングタイマーを三個ほど持っていて違う型の鋳込みを同時進行。時々忘れて、タイマーがなるのを忘れてしまって大慌てする場合もあります。”とみさん! タイマーなってるよ。”と同僚の声が。

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昨日から、素焼きの木の葉皿など作品の釉掛けをしてます。上の板に載っているのが還元焼成の作品で、黒天目の六角小皿と15cmの石灰透明の磁器皿

下の板には、酸化焼成用の小皿。ブロンズ釉、檸檬釉、真珠釉の物です。

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こちらも、酸化焼成。木の葉皿、丸皿など。 作品がこんな形で、5枚程。この1.5メーター位の長い板をサン板と呼びます。作陶が終わった作品を載せ、京都らしく、大きな竹を横に張った棚に載せます。一つのサン板に10枚位の作品が載りますますので40~50点の作品が。

これだけの作品の量やいろいろな釉薬を使うと大変なんですよ。釉掛けや後の仕上げなど。そして、良く失敗するのがこの施釉です。

釉薬の比重の調整から。釉薬は沈殿しますので、柄杓でしっかり攪拌します。そして、柄杓で流して見てその流れを見て濃度を判断します。これは経験です。

窯元はボーメ(比重計)は余り使いません。柄杓で流して見て、大丈夫と判断したら、陶片などで釉掛けをします。このテストサンプルを爪で引っ搔いて厚みを見ます。

大体、はがき一枚の厚みがあれば、大丈夫。でも、これは一般的な話で、釉薬でも、青磁などは厚掛け、ブロンズ釉は薄掛けなど、釉薬の性質や特質に寄って違いを知っておく必要があります。

なぜボーメを使わないのでしょう。それは施釉は釉薬の比重だけでは決まらないからです。施釉は大体”1、2、3”のタイミングで掛けますが、同じ、1、2、3でも人によって長さが違います。

作品の厚みでも違います。厚ければ、素焼きの素地が釉薬の水分を吸い込む量が多くなりますね。

又、ずぶ掛け、柄杓掛け、内外の掛け分けなどで、条件が全く違って来ます。

これなんです。単に釉薬の比重だけで、漫然と施釉をすると上手く行きません。

ここがプロとアマとの違いになり、自ずとその出来上がりも違って来ます。

そして、職人さんの施釉は指痕などが出来るだけつかない様にやります。そしてもっと大きな違いクオリティーです。修正箇所を最低にして、修正は完璧に、これがプロの世界。その逆が、私たち素人です。


サン板は基本的には片手で持ちます。板の中央を手の平で持ち、バランスを取って肩に載せて運びます。サン板は適当に柔軟性がありますので、この方が安定します。レストランでウェイターがお盆を片手で持っている感じです。

片手が空きますので何かあった場合やドアの開け閉めなどに便利です。又、板の下には、縦に短い棒が取り付けられてますので、作品の移動や、竹の桟に載せる時にこの棒で位置が決まり、滑り落ちる危険性も少なくなります。職人さんが沢山の作品を肩で担いで歩く姿はかっこいいです。Cool!

陶芸用補助剤 CP-h, CP-L 水溶性撥水剤など   ノーマン陶芸バカ日誌

陶芸をやっていると、いろんな補助剤を使いますね。補助剤と言う言い方が正しいかどうかは別として、知っていれば、役立つかも知れないものをリストします。主には、京都の窯元で使っているものです。

絵付け、施釉などで必要なものです。

一般的には、撥水剤、やゴム液位しか使わないかと思います。



一般的な撥水剤。


撥水剤にはいろんな種類があります。

一般的な良く使われる撥水剤はCP-Eと言って油性で、価格的のも1000円程度です。施釉の際に高台などに塗り釉薬が付かないようにします。

陶芸/釉抜き剤 CP-E(油性撥水剤) 100ml - 陶芸.com/e-画材.com 楽天市場店
陶芸/釉抜き剤 CP-E(油性撥水剤) 100ml - 陶芸.com/e-画材.com 楽天市場店

CP-E2 撥水効果がcp-Eよりも強いもので、釉薬の2重掛けなどに使われます。こちらも油性 強力撥水剤と書いてあるのもあります。

CP-Aは、水性の撥水剤で、臭いが油性に比べて弱く、撥水効果も少し弱いそうです。

窯元で使うのは、Cp-Eが多いですね。と言うかこれしかありません。これで普通の作業では十分かと。

高台の撥水だけではなく、撥水剤を塗って装飾なども出来ます。撥水剤を塗るのに流すなどをして失敗をしたら、もう一度、素焼きをすれば蝋が燃えてなくなります。



釉薬掛け分け用 釉薬混合型撥水剤


以前に確かどこかで見た釉薬混合型の撥水剤を探して見ました。

ありました。水溶性の湯薬混合型の撥水剤が。CP-h、CP-Lと言う撥水剤です。500ミリリットルでそれぞれ900円程度。

こちらの商品は、楽天やアマゾンにはありませんでした。ヤフーショッピングで見つけました。陶芸ショップコムにもありましたが、量が結構多いのでこちらを選択しました。

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早速、明日使って見ますが、この使い方をネットで見ていると、先日の木の葉皿の模様つけに問題なく使えると思います。

ヤフーショッピンングで検索して貰えば購入出来ますが販売元は以下の通りです。

オンリーワン陶芸教室 愛知県瀬戸市窯町296 電話:0561-41-0135

釉薬の掛け分けなどに使います。勿論、私の木の葉皿にも。 まず、先掛けをする釉薬に、この釉薬混入タイプの撥水剤を混入します。

釉薬は、少し濃いめに調整するそうです。釉薬は放置しておけば沈殿しますので、上水を別の容器に取り出し、底に溜まった釉薬を取ります。ボーメ(比重計)で55~60位に調整。相当濃くする必要があります。

これに、Hを釉薬の7%位、Lを3%位加えて攪拌して使います。撥水剤は少しづつ入れないと撥水効果が下がるそうです。

CP-L自体は撥水効果は無いそうです。とても腐りやすい物質のようで、Hの泡立ちを抑えて撥水効果を高めるそうで、そして保管は、冷蔵庫に。室温では腐りやすいようです。

ふのりやゼラチン(膠液)なども同じですから、ふのり見たいなものなんでしょう。

まず、撥水剤を入れた先掛けの釉薬を掛け15分以上乾燥させます。そして、後掛けの施釉。

HとLを混入した釉薬の撥水効果は一日しか持たないようですので、余り多くの釉薬を作らないように注意が必要です。



陶画糊 (ラテックス)


主原料は生ゴム(液体)の撥水剤で、陶芸には是非持っていたいものです。

素焼き後、釉薬をかける前の段階で、釉を付けたくない部分(文様など)に塗布します。

空気に触れると1~2分でゴム膜が出来ます。釉掛けの後、焼成前にゴム膜を、竹串や陶芸用の針などで、剥がします。

様々な応用技法に利用可能で、例えば、花瓶の内外を違う釉薬で掛け分けしたり、作品の形状で釉薬を掛けたくない部分に筆塗りをして、釉薬が載らない様にできます。

通常の撥水剤と違ってすぐに剥がせますので、とっても便利なものです。



アルミナ


蓋物などの施釉に必要なのがアルミナ。

アルミナを薄く溶いて蓋受けの”気”などに塗り、釉薬による融着を防ぐのに必要です。

アルミナ液には、赤の水溶性のインクで色付けをしておきます。

まずは蓋と本体側の当たる部分にアルミナを塗ります。赤く着色していると、塗った部分がはっきりとします。

次はアルミナの上に筆塗りします。

撥水剤は、最低でも15分ほど、出来れば数時間乾燥させます。

すぐに施釉すると撥水効果が弱くなります。

そして、釉薬が乾燥したら、水筆で撥水剤の上に残った釉薬を完全に除去します。これで99%蓋の融着は無くなります。


先日の木の葉皿の文様を付けるのに油性の撥水剤を使いましたが、この装飾にはこれで良いのですが、掛け分けなどには濃すぎて不向きだと思います。

釉薬は水溶きですから、水溶性の撥水剤があれば良いと思ってました。

一度、この撥水剤を使って見て結果をブログで紹介します。

絵付けは楽しい!世の中いろいろの絵付け、絵画が。 ノーマン陶芸バカ日誌

我が家には、沢山の趣味の作品や道具が溢れかえってます。

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こちらが水彩画、油絵、デッサンの作品が壁中に多数。いったらノーマンギャラリーですね。植物画(水彩画)、名画の模写、風景がなど。

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ミレーの落穂ひろい(油)鉛筆デッサンなど等、絵を描くのは楽しい。

そしてこちらが陶芸の作品の一部で、最近はこの15cmの小皿への絵付けを楽しんでます。

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ほとんどが模写の作品が多くて、これはこれなりに悪くないのです。でも、所詮、人まねでしかない。

最近は、上絵付に凝ってます。(ご承知のように)でも、こちらは特殊であり、やっと絵具の性質が分かり始めたところです。なんせキャンバスがガラスで、その上に水溶きの和絵具や洋絵具で絵付けをするのに簡単に行く訳ありません。ガラスは水をはじくので当然ですよね。でも、簡単ではないから面白い。



本日の上絵付け皿


こちらは、絵付師さんの先生が描いた絵付け。絵具は耐酸性の洋絵具の赤。

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左上から、亀甲、青海波(せいかい波、せいがいはとも呼ぶ)、そして、睡蓮(ハスのつぼみか?)。

これらは小紋と言います。描くのは簡単に見えますが、フリーハンドで描くのは凄く難しい文様です。文様が単純なだけにあらも目立つと言う事ですね。

見方によってはそれが手描きの良さかも知れませんが?


睡蓮とかハスの絵、これがあった。今まで椿、桜、梅、牡丹など陶芸の定番みたいなものばかり描いていて、何か違うモチーフはないかなと思っていたんです。そうや、睡蓮を描いてみよう。

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そこで描いたのがこの作品。一言”むず”。

全然ハスにも睡蓮にも見えない。

描いていて、水に浮かんでいるのがどちらで、飛び出しているのがどっちだったかなと思いながら。皆さんは、違いは知ってますか?(後述)

ほんとうは、ピンクで描きたかったんですが、今回使っている耐酸性のピンクの絵具がありません。(言い訳)ピンクの絵具で花びら一つずつを忠実に描きたいんだけどね。ピンクのハスの花は、先が尖ってピンク。下に行くと白くなっている。

インターネットでいろいろな写真やイラストを観て少しずつ変えていったんですが、ハスの花か、睡蓮を描いているのかしっかりした構想が必要でした。花びらのそのシャープさと丸く深みのある花びらが描き切れない。後ほど、手を加えたい(消し、描き直し)と思います。

陶芸だからと言っていい加減な絵付けは良くない。と言っても絵具の限界みたいなものもあると思いますけどね。でも面白いです。自分の方向性が少しずつ見えてきたように思いますね。



睡蓮とハスの違い


こちらは、何年か前に琵琶湖北部のハス公園に行って描いた油絵。下手だけど気に入ってます。その時、ハスと睡蓮の違いを始めて知りました。

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英語で言うとハスはlotus、睡蓮はwater lilyと言うそうです。何が言いたいかと言うと、違うものなんですね。

まず葉っぱと花が違う。簡単に言えば、水面に浮かぶのは睡蓮、水面から飛び出ているものはハス。

そして花の散り方。睡蓮は水に沈み、ハスは花が散る。ハスの花が散ると種があの蜂の巣みたいに残ります。ハチの巣⇒ハチス⇒ハス/p>

そして根は、睡蓮は塊根、ハスはレンコン。

睡蓮の花は陽が弱くなると閉じます。だから、睡眠をするハス。 これから睡蓮と呼ばれるようになったようです。

植物の分類でも全く違った分類になってます。

仏法の世界でもハスが出て来ますが、こちらはハスですね。仏壇には、金のハスの実をかたどった仏具を見たことがあります。

この様に見て行くと下手な絵付けの世界でも、面白いですね。

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あんまり代わり映えしないけど、修正完了です。


木の葉皿 虫食い装飾技法 職人さんの知恵 ノーマン陶芸バカ日誌

長い間探して来た木の葉の装飾の技法。やっと答えが見つかったのか。

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昨日は14面マルチ花瓶・扇型皿の鋳込み。そして、鋳込み用の泥漿が少なくなって来ましたので、新たな泥漿作るの事前準備として、泥漿を篩に掛け整えてます。

そして年末年始にかけて作った沢山の作品の素焼きが出来上がって来て、約50点の作品が装飾と施釉待ちになってます。

もう一つの今日のテーマは下の写真のような木の葉の文様。この出し方は、白系の釉薬に強力撥水材を調合して、手の指や太目の筆にたっぷりと付け振掛けます。

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それが乾いたら葉っぱ全体の釉を掛けます。(この場合織部釉)こちらはずぶ掛け。

そうすると、織部が撥水材で弾かれ、写真のような仕上がりになります。大分以前から、この調合を何回となくやって見てるんですが上手く行きません。



職人さんの知恵


職人さんに相談したら、少し考えて。。”白マット釉と撥水材は上手く混じるんかな?”と言うんです。??何の事?

テストで、少量の白マットを取り撥水材を入れて混ぜても綺麗には混じりあいません。

なるほど。この事か?撥水材は水をはじく為の物ですから、混じる訳はない。当たり前だよね。であれば、どうして作るんだろう?

職人さんは、”釉薬を撥水材で溶いたら”と言います。何の事?そして、”何か茶碗見たいな素焼きを持って来て、白マット釉を入れて下さい。そして、灯油ストーブの上に載せて乾燥させて”だって。

言われるように、ワイングラス風の容器に白マットを入れてストーブの上に。

こちらのストーブは業務用のストーブで、上部は餅が焼けるほどの高温になります。そして、数時間放置していたら、白い粉だけが残り水分は蒸発。

今度は、乳鉢に入れてこの白い粉を擦ります。そして、撥水材を少しずつ入れて、白マット釉の粉を溶かします。

やっと分かった!これの事。でも内心これでうまく行くのかなと思っていました。割れた素焼きの陶片に降りかけてやると、紫の点々が上手く出ました。この紫は、蝋液を着色したものですよね、この色は、焼成で消えます。

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暫く乾燥させて、黄瀬戸の赤い釉薬(焼き上がりで黄色)に浸し掛けをすると見事に点々の部分は撥水されてます。

”これで、白マットは発色するんですか?”と聞くと”大丈夫、蝋は本焼きで燃えて、白マットだけが残るので発色するよ”とのことでした。

なるほど、職人さんと言うのは良く分かっているな。撥水材の性質や釉薬の原理が分かっていたら、当たり前だなとまたまた、この職人さんの技術と言うか知識に感服した日でした。

これなら上手く行く。ほぼ、99%。

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でも、少し、液が濃ゆいように思える。撥水剤って何で薄めるんだろう? シンナーかな?

後から考えたら良く分かるけど、素人は撥水材が釉薬の水分をはじくことが分かっても、そこからどうするのかが分からない。やっぱりこれも職人の技か?


いよいよやるよ”金彩” 初心者の金彩  ノーマン陶芸バカ日誌

陶芸の幅は広いですね。上絵付の作品の焼成が終わり、結果は後で記載するとして、これから金彩に入ります。

金彩・銀彩・パラジウム液、白金液などいろんな装飾技法がありますね。

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その中でもど派手な金彩。

ここからは、ネットや本などで勉強したものの受け売りになりますが、陶芸の金彩は本金の金泥を使うものと、金液を使うものがあります。窯元は本金を使います。

なんせ、金の価格は高騰を続けており、金彩に使う絵具は非常に高価です。私の場合、本金を使うレベルにありませんので、金液を使います。

[陶芸 上絵具] 金液 マット金 20% 一般用 5g - 陶芸ショップ
[陶芸 上絵具] 金液 マット金 20% 一般用 5g - 陶芸ショップ

金液は、金の合金を作って油に溶かしたものです。その色は、黒褐色です。一見、金とは思えない。

この液体で上絵付をします。そして、焼成をすると、まず油分が燃えて、その後に金の膜が融着して残ります。

金液でもブライト、マットなどがあり、ブライト金は金の含有量が少ない金液です。

この金液に本金の金泥を加えたものがマットと言われる金液です。

[陶芸 上絵具] 金液 ブライト金 11% ベタ塗り用 5g - 陶芸ショップ
[陶芸 上絵具] 金液 ブライト金 11% ベタ塗り用 5g - 陶芸ショップ

ブライト金はてかてかな輝きに対してマット金は金泥の含有量が10~30%位の種類があります。そしてその仕上がりは、しっとりとした風合いになるそうです。

私の金液はハーフマットで、金泥の含有量が20%。何と価格は5グラムで一万二千円。絵付け師さんから”20%を買ったの”と言われました。どうも10%で良かったみたい。でも、価格的には数千円しか違わなかったと思いますけど。次回は10%にしよう。



絵付け師さんが教えてくれた金液技法


準備するもの、金彩の道具

下の写真の左後ろより、金油:金液を薄めたり、筆を洗う油で透明です。

その横 金液:ハーフマット 20%の金液です。黒褐色で強烈な匂がします。

その横は空き瓶 2本。一本は筆保管用。家に有ったフラスコを使いました。金液を底に少し溜めます。筆塗りが終わったら、右側に入っている金油で筆を洗い、筆にティッシュ一枚を巻いて、写真の様に筆を保管します。筆先は金油に浸けません。これで、金油がフラスコないに揮発して、金液が筆先で固まるのを防いでくれます。

次の瓶は栄養ドリンクの空き瓶で、金油を数センチ溜めて、金液を薄める時や、彩色が終わったら筆を軽く洗うのに使います。

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手前の変なもの。金猪口(きんちょこ)と言います。金彩用に磁器製のものが販売されてますが、磁器の小さな湯呑見たいなもので代用可です。

下にお皿を敷き、そこに一握りの粘土を載せ、金猪口を斜めに粘土で固定します。

この中に金液を入れて使います。なお、金液は、事前に蓋をしたままでしっかりと振り、沈殿している金液を攪拌します。金液を振る時は金液の瓶の蓋と底を両手の指で押さえてしっかり振るように。片手でやると、蓋が外れて金液をこぼしてしまう事が良くあるそうです。これで一万円がパー。

斜めにしているのは、この方が筆をしごき易いからだそうです。

筆は、面相筆の毛先の少し長いものが描き易いそうです。

私は面相筆の小を準備していたんですが、絵付師さんは穂先がまとまらないので描きにくいと言ってました。職人さんは筆を選びますよ。

金彩専用の筆を売ってますので、必要であれば、購入したいと思います。

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特別な事はありませんが、絵付け師さんの絵付けです。

筆の毛に根元まで金液を付けます。そして、金猪口の上部で筆をしごきます。

そして後は描くだけ。少なくとも絵付師さんはすいすいと描いて行きます。

金液は新品の時は薄める必要はありません。でも、使い始めて、金液が濃くなって行きますので、その時は金油を筆で取り、少しずつ金液に加え濃度を調整します。


金彩の練習

今日焼き上がった上絵付の作品で金彩の練習です。

先生のを見よう見まねで、葉脈から。ところが”おっとどっこい”。線が描けない。その前に金液はドロッとして重たい。そして金液を筆に浸けて、しごいて。いざ描き始めると線が描けない。そこで絵付師さんからアドバイス。”毛先を着けて直ぐ書き始めないように。少し待って描くように”。なるほど、筆先を素地の表面に当てると金液が筆からながれ始めます。(これを筆下りと言う)そこで線を引く。出来た。筆下りがドロッとしている分遅いようです。一度、線下りが始まると後はすいすいと描けます。

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掛けたけど線が少し太い。”筆は立ててください。寝かすと太くなります。”なるほど、筆の腹で描くんじゃなくて毛先で描けと言う事か。

”今は線は太くても良いから、線の太さをそろえて”と言われました。どこかで聞いたな。そうだ、染付の骨書きと同じだ。その時は太さよりも、濃さを均一にしなさいだったなと思いながら一通り終わり。

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これで、2作の金彩が完了しました。写真で黒い線が目立ってますがここが金彩の部分です。

先生に見せると、”ちょっと線が太いかな?”

そして、前述の三つのポイントを言われました。”線描きのスタートで留める””筆は縦に使う””線の太さをそろえる”。これらに注意して沢山描いてくださいと指導されました。。

この先生教え方がとっても丁寧。この教えのお陰で、染めつけもそれなりになった。

先生と言っても人によって教え方が随分と違うものです。

もう一人の先生は余り言葉での説明はなく。見て覚えろのタイプ。

どちらが良いとか悪いとかではなく、人それぞれ。この人たちが在って、今日の私がいる。



上絵付本焼き


今日は上の2点とこちらの上絵付の焼成が完了しました。一勝一敗でした。

下の作品。いい感じで仕上がりました。和絵具は盛り上がり、和絵具の光沢もあり、洋絵具の赤もいい感じで仕上がってます。こちらは金彩はしません。有田風で完了。

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こちらも一見ナイスな仕上がりですが、緑の葉っぱが縮れました。失敗。

原因は何?絵付師さんなどに見せたら、”多分濃すぎたのでは”との答えが多かったです。

自分自身どの絵具を使ったか忘れてます。

焼く前の写真を見たり、家に帰って絵具を調べたら、この緑は耐酸性の草青でした。やっぱりね。思った通り洋絵具でした。写真を見ると、結構濃く塗っていて、和絵具的な(盛り)塗りをしてしまったようです。

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今日初めて知ったんですが、上絵の失敗は焼成後でも修正出来るようです。

方法は荒っぽいですが、濃くて縮れた部分は、リューターと言う道具を使って絵具を削り落として、描き直して再焼成します。リューターはドリルの先に、砥石がついているような道具で、釉薬のガラス化した部分に少し傷が付きますが、削り落としてゼラチンを塗って、今度は薄塗りで仕上げました。

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こんな感じ。明日、再焼成に出します。

15cm磁器平皿 上絵付 耐酸性上絵具 ノーマン陶芸バカ日誌

陶芸をやったらぜひやってみたい上絵付。

窯元の絵付師さんは、上絵付は下絵の染付よりも易しいと言います。

染付は呉須で、水墨画のように、その濃淡で絵を描く技法ですよね、絵付けをすると、修正するとなると呉須を削り落とすしかありません。

でも上絵付は、失敗をしたら、拭き落として何度でも描き直したらいい。(焼成して焼き付ける前は)

しかし上絵付は別の意味で難しい。それは、洋絵具・和絵具があり、そして、有鉛、無鉛絵の具、耐酸性絵具もあり、その調合や溶剤、焼成温度・塗り方などが違います。

例えば、和絵具と言っても、実際は赤は洋絵具だったりして。ここら辺の違いを理解しないと上絵はやはり難しい。



15cm磁器皿 上絵付


世の中にはいろいろな趣味があるもので、通常の陶芸ではなく。無垢の磁器製品を買って、それに上絵付をする人たちも居られます。チャイナペインティングはこれで、主には洋絵具を使った絵付けです。又、ポーセラーツなど、さらに、これが簡素化され、転写紙を切って水筆で貼り焼成するだけで、絵付けが出来るものもあります。これであれば、極端に言えば絵付けの技術が無くても、誰でも出来ます。

やっぱり、難しいのは私たちがやっている作陶からやる絵付けあと思います。それはそうですよね。粘土をこねて、轆轤を削り、素焼き、下絵装飾、本焼き、その上での上絵付ですからね。

轆轤師であり、絵付け師であり、釉掛けの職人である訳ですからね。

窯元でも、これらの作業は分業なんですよ。これを一人でやるオールマイティーの技量が必要なんです。上手く行かなくても、当然と言えば当然。

前置きが長くなりましたが、今日は15cmの磁器の平皿に絵付けの練習をして見ました。

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絵具は耐酸性の絵具を使いました。色は、赤、緑、黄色、青です。後、手元にあるのは白です。これは、陶芸は始めた10年ほど前に買ったものです。

何度描いても上手く行かない赤。上手くグラデーションが付かないし、筆跡がどうしても残ってしまう。この練習です。


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そして、練習で描いたのがこんな感じで仕上がりました。

先週の水曜日、参考までに同じ絵具で牡丹のつぼみを描いて貰いました。

やっぱり、プロは違いますね。一本一本の線が生きているし、グラデーションも上手い。写真はありませんが、見ているだけで勉強になりました。

絵付師さんの技術

そんな特別な事はやってません。

まず、描き直したりするときは、膠液でしっかりと表面を拭くこと。”一度絵を消すと、膠液が取れるでしょう。”と言われました。ごもっとも、一回塗ったからと手を抜かない。手間を惜しまない。そこで、ゼラチンを溶かした液をガーゼに含ませるて塗る部分を拭く。

ゼラチンを乾かしたら、絵付け開始。

ガラス板と角乳棒で絵か絵具を良く摺り、水を加え乍ら濃さを調整。

少し、濃い部分を面相筆で取り、輪郭線を描く。筆がクルリと動き綺麗な生きた線が描かれた。その勢いのある線凄い。

次は、絵具の薄い部分を筆に浸ける。そして、筆先を良くガラス面や絵具の乾燥した部分で良くしごく。

この絵具をしごく事で、絵具と水分が調整されます。そして、筆の腹で一気に花びらを平描きする。

筆先や、途中での継ぎ足しは斑になります。

次はぼかしです。塗る前に、面相筆よりも毛先の太い付き立て筆と茶碗などに水を準備します。

そして、絵付師さんは、右手に筆を2本持ち、面相筆で平塗り、そして、水筆で乾かないうちにぼかしの部分に水を塗ります。

f成功の秘訣は、面相筆の絵具と水の量です。少し薄く塗る感じがベスト。

そして水筆も、少し硬く絞っておきます。そうしないと水が溜まり過ぎて、溜まった部分の絵具が濃くなり過ぎて線が出てしまいます。それともう一度重要な事が、絵付けをしているのはガラス化した釉薬です。ですから、ガラスに描いているのと同じですから、水を垂らすと、ガラス面の反発と表面張力で広がりません。だから、しっかりと膠液で表面を塗り、膠の粘着力を活かす、又、水分が多いのは、水と同じ結果になると言う事です。

と言うようにそんなに難しい事をやる訳ではありません。これを習得するには、基本に忠実に兎に角沢山描いてコツをつかむしかありません。



その他の絵付け


これで描いても見たのが冒頭の赤の牡丹です。平塗り、ぼかしが終わったら、影など入れて花びらの奥行き感など立体的な修正をします。

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水彩であれば、他の絵具を使って影を入れたり、ぼかしを強調したりしますが、試しに、青と赤を混色して暗い部分を入れて見ました。混色は、同系統の絵具であれば混色出来るそうです。

かなり荒っぽいですが、立体感が出ました。どんな発色をするのか焼き上がって見ないと分かりませんが楽しみです。

葉っぱ少し単調になってます。もう少し葉っぱの方向や形を変えた方が良かったと思ってますが、こちらも混色をしました。

黄色を薄く部分的に塗って、緑を乾かないうちに塗ります。これで、自然に色が混じり、写真のようにいいい感じで仕上がりました。

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次は、半分遊びで、面相筆で点を沢山うって見ました。九谷の湯呑で、黒バックに緑の点々をうって、金彩で唐草を描いたものが我が家にあります。イッチンでやろうかと思ったんですが、面相筆でも大丈夫です。後は発色だけですが、面白いものが仕上がると思います。

他は、牡丹の花びらに脈を面相筆描いたり、葉っぱの輪郭線や葉脈を赤で骨書きして見ました。

少しずつですが、上絵付も面白くなって来ました。


ノーマンの陶芸シリーズ作品の紹介 ノーマン陶芸バカ日誌

今週の本焼き作品は少しずつ紹介をしておりますが、今日はまとめて紹介します。

兎に角沢山のジャンルの作品を作っておりますが、どんな作品かと言うのが難しいですが、敢えてこじつけた言い方をすれば”可愛い”をテーマにした作品かと思います。

そして、出来れば、均一な作品を目指します。

均一は、大きさ、重さ、形、そして釉掛け等々。。

それが中々上手く行かない。それも含めて、恥を忍んで紹介しましょう。



パール釉シリーズ

こちらのシリーズは別名オフホワイトシリーズで, パールは文字通り真珠の意味で、釉薬の配合であの真珠の淡い輝きを表現したものです。


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素地は信楽の白、釉薬がパール釉で、パールは高温で釉薬の表面が結晶化して、軽く光沢がでます。

光沢は全面ではなく、結晶化した部分ですので、光の方向で輝きが変わります。

白マット釉は皆さん良くご存じと思いますが、これに軽く光沢のある仕上がりになります。この釉薬は私の最も気に入っている一つで、焼成は酸化焼成。

結晶化をさせるためには、少し厚掛けをする必要があります。その反面、流れやすい釉薬で、厚すぎると流れる。薄かったら結晶化し難い。ですから、施釉の塩梅が難しく鍵になります。

流れを心配するあまり、薄掛けになって、真っ白に仕上がるはずの作品が僅かに茶色っぽくなっています。一部の作品は釉薬ボンドを使いパール釉を吹きかけして、再焼成しましたが思うほどの出来栄えにはなっていません。折角の作品が。。。でも、人によっては真っ白よりも、こちらの方が良いと言う人も多いですね。要するに好みですね。


檸檬(檸檬)釉シリーズ

こちらは黄色のレモンシリーズです。こちらも酸化焼成の釉薬です。

素地は信楽の白。


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基本的には、上の白シリーズと同じ作品ですが、趣が全く違いますね。

この釉薬はパール釉と違ってかなり安定した釉薬です。釉掛けの質が結果として現れ難い釉薬で、誰が施釉しても同じ仕上がりになります。

写真下の直径10㎤程の小皿ですが、何かの雑誌に載っていたものを模倣したものです。基本的には、お重の作り方と同じですが、縁が真っ直ぐ立ち上がって、ドラ鉢風の作品です。色呉須やイッチンでの仕上げも良いかも知れません。

このお皿の難しさは、普通のお皿と違って、大きさの違いが良く分かるもので、重ねてみると、大きいものと小さいものでは最大3mm位違ってます。こうなると重ねる事が出来ません。ドラ鉢風でも、少し、外に倒した作品の方が良いかも知れませんね。大きさの均一性と言う意味では失敗作です。その内、もう一度チャレンジしたいと思います。次回は磁器土で。



一輪挿しシリーズ

こちらも信楽の白を使った作品です。

釉薬や言うまでもなく、パール釉です。これだけ、真っ白な作品になると、仏具や神器みたいですが、絵付けなどの装飾なしで、大変シンプルな作品です。


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こちらの作品は、一輪挿しで結構気合を入れて作ったものです。一輪挿しにしても、この様な袋物と言われる作品は作品の厚みを薄くして、軽く仕上げる事が難しくなります。

花器ですので、手で持つものではないですから、めちゃくちゃ軽くする必要はありませんが、重すぎる・バランスが悪いのはいただけないです。

一輪挿しはそのフォルムを大事にしたい。ですから、単に重さだけではなく、腰から高台周りの削りが特に大事になります。

内側の形状と外側の形状が同じであれば、軽いバランスの良い作品になります。その意味で轆轤挽きの段階で、作品の形をしっかり意識した作陶が必要になります。

他にも違う形のものを作っていたんですが、余りにも薄く削り過ぎて穴を開けたものもあります。

そうなると、削りの技術をしっかりと身に付ける必要があります。成型の技術、削りの技術があってこそいい作品が出来ます。

施釉と言う観点では、左奥の作品は完璧に仕上がりました。フォルムであれば、奥中央の作品が自分的には好きです。

釉薬は前述のように大変扱い難いもので、大窯で数百の作品が一度に焼かれると庫内で温度が微妙に違ってきます。この結果、施釉は上手く行っているのに何故か、発色が違うとか、釉薬が溶け切っていない場合もあります。



蓋物シリーズ


蓋物は私の好きな作品です。中くらいと、小さなものを作って見ました。中はフロリダオレンジ、小は有田のミカン位の大きさになります。

今回の特徴は、内側に”気”を付けて、蓋が内側に収まる形にしました。

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以前の蓋物は、蓋が本体に被さり、”気”は蓋側に付くスタイルでした。

窯元のお勧めは本体に気を付けないタイプです。その理由は気が本体に付くとものの出し入れに気が邪魔になるからと言う事です。

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もう一つの特徴。それはつまみです。蓋物で、摘みの形状が悪くて指が掛からないものほど使いにく物はないですね。蓋のつまみは全て削り出しです。陶芸の技術力を見るのに摘みの削り出しを見れば、直ぐに分かります。

この写真のように小さな摘みを如何に形よく、摘み易く削りだすか。これは簡単ではありません。電動轆轤と湿台で削りますが、下手をすると蓋を飛ばしたり、摘みにカンナが引っ掛かったして折れたりします。こうなると蓋はお釈迦で。窯元も轆轤師さんはこのような事を想定して、予備の蓋を必ず作るように指導します。


たたら長皿シリーズ

少し上の作品と違って、陶芸らしい作品を。たたらで作った長皿を。

下の作品は5mmのたたら板で作った長皿です。デザイン的には失敗したなと言うもので、潰そうかと思っていたんですが、横の波うちの形を削りで変えて本焼きして見ました。

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檸檬釉と飴釉の掛け分けです。本当は、黒天目にしたかったのですが、檸檬釉は酸化焼成。黒天目は還元焼成です。これでは焼成することが出来ません。

そこで、同じ系統の釉薬の飴釉での掛け分けをして見ました。当然、酸化焼成です。

ところで、両端には、アクセントとして、レース文様を入れてみました。初めて見る人はこれ彫ったのと言います。彫ったのはないやろ。せめて印花ですかと言ってほしいですね。話は変わりますが、私のYoutube動画でも、このレース文様がベストの視聴数を上げています。

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こちらのたたら皿は、黒天目に白の藁灰釉を”コ”掛したものです

”コ”掛けは、細い釉柄杓に少しの藁灰釉を入れ、お皿を下に斜めに左手で持ち、右手で柄杓から流し掛けたものです。例えば、右端から流し始めたら、素早く柄杓を右へ動かします。この動作で、流し掛けがコの字のようになる為、コ掛けと言います。

写真では黒天目が真っ黒に見えませんが、実物は綺麗な深い黒色に仕上がっていて高級感のある作品です。

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この作品の良さはその作法にあります。半丸の石膏型を使います。大きさはその作品に応じて変えますが、ポイントは三つ。一つは出来るだけ粘土を触らず成型をしたい。二つ目は、お皿の縁を自然な形で作りたい。三番目の理由は、付け高台を作るためです。

これは、いつかビデオででも紹介をしますが、もう一つのメリットは、石膏型がたたら粘土の水分を適当に吸ってくれて、成型も簡単になります。本焼きが終わって見ると一番上の長皿はやはり変形をしてます。それは、縁を指で持ち上げて成型をしているため、土を結構触っているため、乾燥が一定しないためです。

一方、石膏型では、たたら粘土を石膏型に載せて均一に叩き締めて型取りをしたために、安定した型取りになってます。又、付け高台をしているため、裏側も施釉されており、余計な変形がありません。