青磁花入本焼き各種

昨日に引き続き、青磁花入の本焼きを紹介します。

作品は4点ですが、いずれも信楽の陶土を使ってます

以前のブログで紹介した作品の本焼きです。

こんな作品ってどうやって作るのだろうと思いませんか?

その試作品見たいなものです。これも基本的には電動轆轤での筒上げをして、木小手で内側から押し出す形で成型をします。

大事なことは、如何に薄く、均一な成型をするかですね。土を増やせば、ある程度の高さまでは真っ直ぐな筒上げが出来ます。でも、外観は真っ直ぐに上がっていても、内側に土が多く溜まっていては、外観を見て成型をしても、削り仕上げをしても、下の重たいバランスの悪い作品にしかなりません。



青磁渦文様花入


この4作品でも、もっとも出来のいい作品です。今回の作品の中でも、初期の作品で、筒上げに苦労をしている頃の作品。ある展示会の写真集を見て作ったのですが、筒上げが上手く行かない。どうしても、下方の壁が厚くなって土が上がってくれない。

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作って職人さんに見て貰うと、”形が細すぎて、違っている”との指摘。そしてその職人さんが手を加えて修正。やはり、筒上げから、苦労して筒上げをしたものを元に戻して、再度筒上げ。職人さんがやると、見事に筒が上に上がって、分厚かった内側下の壁がほぼストレートに。

やっぱりね。ここまで上手く筒上げが出来ないとやっぱりだめなんだ。

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職人さんの手つきを見せて貰って、真似しようとするけど上手く行かない。

結局は職人さんが、筒上げをして、胴を膨らませて、ラグビーのボール見たいな形に成型。

職人と言うのは、単に陶芸の技術だけが高いのではなく、その観察力も優れています。写真を見ただけで、形状を掴み、それを再現できる観察力みたいなものを持っている。作って貰ってなるほどと分かる。その後の作業は当然私が。



青磁花入第2弾


こちらが最も出来の悪い作品。何が悪いかと言えば、一言”重たい”。前述の筒上げが上手く行っていないため、下の方に土が一杯溜まっている。

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花瓶だから、重たい方が良いかとなる。でも、陶芸でもっとも悪い表現。”。。。でもいいか””破調の美”とか”ま~いいか”。

自分でまずいのが良く分かっているのに言い訳を見つけている。

でも写真写りはいいね。この作品でも立派に見える。

実は、この作品4点。青白磁で施釉してあります。ところが見事に失敗。釉薬が薄かった。”参った~”。

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過去にも釉薬が薄くて失敗している。皆さんだったら、どうします?ずぶ掛けをしても、釉薬や載ってくれないし。釉薬ボンドを入れて、釉薬を刷毛塗りをしても刷毛跡が残って使いものにならんしね。

こうなると廃棄しかないか。

そこで奥の手を。ダメもとで。

釉薬に約10%の釉薬ボンドを加えます。そして、コンプレッサーと、スプレイガンを使って轆轤の載せて、釉薬を吹きかけます。そうするとどうでしょう。釉薬が綺麗に掛かって呉れます。でも連続してやると、流れて下へ垂れますので、一度乾かして、再度スプレイして厚掛けをします。



青磁花入第3弾、第4弾


こちらももう一つの出来。先ほどの話に戻すと、コンプレッサーをスプレイガンで施釉して、再焼成をしました。ダメもとで。どうせダメだろう。ダメだったら潰そうと思っていたんですが、なんと、使えそうな感じで焼き上がってきました。やるね!

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こちらの作品は如何ですか? 少し個性的な作品でしょう。今回の作品は全て曲線の文様を入れてます。この加工の方法を少し説明しておきます。

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作品が半乾きになったら、胴、高台、そして全体の削りをします。

そして削り終わったら、濡れタオルで全体を包んで柔らかくします。土の乾燥具合にもよりますが、半日から、一日でかなり柔らかくなります。

そこで、曲線の下絵を描き、指先で、押し込んでやって曲線を描きます。口が変形しないように、口の大きさにあった素焼を内側に挿して固定してます。

その後、口縁を剣先カンナで切ってやって成形します。ですから、筒上げでそれなりに薄く仕上げ、それをさらに削りで薄くして、指で線のへこみを付け易くする必要があります。この薄くしたい。そして、ある程度柔らかくしておく。相反するような作業ですから、誤魔化しが効きません。

磁器土であれば、削りの方が易しいと思います。磁器土の場合は少々乾燥しても、超硬カンナでサクサクと削れますので、この方が綺麗に仕上がると思います。


この本焼き上がりを待ってました、2度焼きしたこともありずいぶん時間がかかりましたが、次は一番上の作品を磁器土で仕上げ作ってみたいと思います。削りの作業の易しさプラス、青磁系の釉薬で仕上げた時に、その発色の透明感がやっぱり違います。
それでは。

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