磁器カービング文様壺本焼き

今日は、昨日の青磁丸壺に続いて二点の丸壺を紹介します。

花瓶やこのような大型の花器は家に数点あれば、十分でしょうけど、こうして、最近大物の花器を作り続けているのには理由があります。

青磁、白磁、青白磁の大物の壺は、何と言ってその清楚な少し控えめであり、且つ、そこにしっかりした存在感がある作風が好きです。

上下20cmもある大物ですから、その作陶の技術もそして、削りの技術も高いものが要求されます。

土ものであれば、筒上げも何とかなるのですが、磁器ものはやはり難しい。

プロの轆轤師さんからは、兎に角やり続けるように言われています。4kgの磁器土で35cmの筒上げが出来ないと20 X 20cmの大物は難しい。でも、上手く行くと楽しい。 その後の、フォルムの成型は最近は面白いと思います。自分の意図する、形を筒から作り上げていく。これが何とも言えない楽しさなんですね。苦労があるから、上手く行けば喜びも倍増と言うところかな。



青白磁彫渦文様丸型壺


IMG_4162.JPG

今回の丸壺3兄弟の内でもっとも好きな作品です。

元々は20 x 20cmの作品を作るつもりが、筒上げが上手く行かず、何度も切った結果少し小ぶりになってます。

磁器土を廃棄するのも勿体ないので、何とか仕上げたもので、仕上がり 17(D)x 15(H)cmと少し横に楕円になってます。

そして、装飾は写真のような文様を削りで入れて見ました。全体を6分割して、6本の線を超硬カンナで彫ってあります。超硬カンナでサクサクと削りました。実は、職人さんからは削りがあまいと言われていたんですが、その甘さがいい雰囲気になってます。職人さんの意味合いは、削りはもう少しエッジをシャープにした方が良いと言う意味ですが、私的にはこの方がmuch betterと思います。カンナで削った後、スチールウールで丸みを付けてます。

そして、青磁より、少し青味が少ない月白で仕上げて見ました。

月白釉も青磁釉も基本的な作り方は同じですが、月白の方が弁柄の量が少なくなってます。内割りで、0.2%程度の弁柄を石灰透明釉に加えます。



青磁彫椿文様丸壺


こちらが、丸壺三兄弟の最後の作品

IMG_E4163.JPG

昨日の椿の文様とほぼ同等の作品。

全体のフォルムも同じですが、口元の形は、こちらの作品の方が良いです。写真が少し傾いていますが、その分は差し引いて見て下さい。

少し、色味の修正をしてますが、青磁ですから、こちらの色の方が現物に近いと思います。

青磁にしても、青白磁にしても、自然の光の中での発色は透明感がありとっても綺麗です。

これらの作品は全て内外の掛け分けをしてます。

掛け分けは、まず外側の施釉をして乾燥させて、水分を完全に抜きます。焼成室の窯の近くに置いたり、冬場で急ぐのであれば、石油ストーブの上に置いて乾燥させます。

次が内側の施釉。如雨露みたいなもので、釉薬を内側に流し込み、施釉して余分な釉薬を流し出します。

最近施釉で失敗することが少なくなって来ました。 施釉の後の仕上げを徹底して丁寧にやることですね。特に口縁周りと高台周り。口縁周りは、釉薬を剣先カンナで軽く落としてやって、水刷毛で、綺麗にした上で、同じ釉薬にふのりを少し加えたものを彩色筆で塗ります。

彩色筆塗りは、轆轤で回して3回程。そして、釉薬のたれや、ピンホール、釉薬の割れなどは丁寧に直します。これをいい加減にやると、焼き上がった後で泣きを見る目にあいます。丁寧な仕事は、いい結果をもたらしてくれます。



これらの作品は花器としてではなく、床の間などを飾る置物として使えば最高。あの人間国宝の井上萬二さんの同じような作品は80万円以上します。 是非実物を展示会で見て下さい。

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